Webディレクターは業務範囲が広い職種です。
案件受注に向けた営業から、サイトの企画・提案、デザイン、システム開発、サイト公開後の運用まで多くの仕事があります。
中小企業など、中には1から10までの全てのディレクションを担当することもありますが、大抵は専門とする領域に分かれて仕事をすることが多いです。
今回は5つのWebディレクターについて詳しく説明します。
企画・マーケティング系のWebディレクター
企画・マーケティング系のWebディレクターは、サイトの企画・提案フェーズを主に担当するWebディレクターです。
役割
企画・マーケティング系のWebディレクターは、Webサイトの新規立ち上げ、リニューアル時において、クライアントの要望を叶えるための企画をします。
クライアントへのヒアリングをもとに、ペルソナを設計し、市場調査や競合調査を行い、サイトの方向性を具体化していくのが仕事です。
クライアントとの打合せやコンペでプレゼンすることも多いです。
WebプロデューサーやWebプランナー、Webデザイナー、Webマーケターなどと一緒に仕事をすることが多いです。
必要なスキル・知識
企画・マーケティング系のWebディレクターには、Webマーケティングのスキル・知識が必要です。
ペルソナ設計、市場調査、競合調査、企画立案、サイト設計、ページ設計などのスキルが求められます。
また、対クライアントと話す機会も多く、プレゼン機会も多いことから、コミュニケーション能力や資料作成力も必要です。
どんな経歴の人が多い?
企画・マーケティング系のWebディレクターには、Webマーケター、Webプランナー、Webデザイナーなどの出身者が多いです。
デザイン・アート系のWebディレクター
デザイン・アート系のWebディレクターはデザインディレクションを主に担当するWebディレクターです。
※似ていますが、クリエイティブディレクターはCMやポスターなどの広告制作に携わる仕事、アートディレクターはグラフィックデザインやフォトグラフィなどの制作に携わる仕事です。
役割
デザイン・アート系のWebディレクターは、Webデザインのディレクションを主に担当します。
企画・提案フェーズでデザイナーにWebデザインの方向性や要件を具体的に指示したり、制作フェーズでデザインのクオリティチェックなどを行います。
Webデザイナーやと一緒に仕事をする事が多いです。
必要なスキル・知識
デザイン・アート系のWebディレクターには、Webデザインのスキル・知識はもちろん、デザインやクリエイティブ全般に関するスキル・知識が必要です。
どんな経歴の人が多い?
デザイン・アート系のWebディレクターには、Webデザイナー、グラフィックデザイナーなどの出身者が多いです。
システム系のWebディレクター
システム系のWebディレクターはシステムの要件定義から開発、レビューまでを主に担当するWebディレクターです。
役割
システム系のWebディレクターはシステム開発案件をメイン業務としています。
ECサイトや会員サイト、Webサービスなど、大規模なシステム開発が行われる案件について、クライアントへのヒアリング・要件定義・構築時の進行管理・評価/検証/レビューまでを行います。
フロントエンドエンジニア、バックエンドエンジニア、社内SE、ネットワークエンジニア、サーバーエンジニアなどと仕事をすることが多いです。
必要なスキル・知識
システム系のWebディレクターには、システム開発に関するスキル・知識が必要です。
システム構成図が作れること、要件定義書が作れること、WBSを作れること、評価・検証できること、開発メンバーや協力会社を選定できることなどが求められます。
どんな経歴の人が多い?
システム系のWebディレクターには、SE、プログラマーなどのエンジニア出身者が多いです。
運用管理系のWebディレクター
運用管理系のWebディレクターは、既存サイトの更新・運用を主に担当するWebディレクターです。
役割
運用管理系のWebディレクターは、既存サイトの更新・運用を主に担当します。
自社サイト、クライアントサイトなどで、Webサイトのページ更新、LP作り、効果測定、改善提案などを行います。
今あるサイトをより集客できるサイト、売上につながるサイト、ブランディングできるサイトに成長させるのがミッションです。
Webデザイナー、Webエンジニアとチームを組んで働くことが多いです。
必要なスキル・知識
運用管理系のWebディレクターには、Web制作の知識やアクセス解析・SEOなどのスキル・知識が必要です。
既存サイトのデザイントンマナに沿ってWebページを追加していくことや、月次でアクセス解析レポートを作ること、SEOなどの集客施策を考えることなど、担当サイトを成長させていくことが求められます。
どんな経歴の人が多い?
運用管理系のWebディレクターには、Webデザイナー、Webエンジニア、Webマーケターなどの出身者が多いです。
企画・マーケティング系のディレクター出身者もいます。
営業系のWebディレクター
営業系のWebディレクターは、クライアントから案件を取ってくるのが主な役割です。
役割
営業系のWebディレクターは、クライアントにWebマーケティング課題をヒアリングしたり、現状サイトの改善提案、自社サービスの提案などをするWebディレクターです。
見積もりを出し、スケジュールや体制を組んで、クライアントに提案。
クライアントから案件を獲得するのがミッションになります。
Webプロデューサー、Webプランナー、Webマーケター、運用管理系のWebディレクターなどと一緒に仕事をすることが多いです。
必要なスキル・知識
営業系のWebディレクターには、コミュニケーション能力と提案力、Web制作やWebマーケティング、自社サービスのスキル・知識が必要です。
また、プロジェクトを受注して利益を出すための体制作りや協力会社選び、予算管理力も求められます。
どんな経歴の人が多い?
営業系のWebディレクターには、何かしらのWeb系職種や、異業種の営業出身者が多いです。
Webディレクターは仕事範囲が広いので会社によって呼び方も変わる
5つのWebディレクターについて紹介しましたが、会社によって呼び方が変わることを知っておいてください。
会社によっては、単にWebディレクターと呼ばれて企画・マーケティングからデザインまでを任されることもありますし、企画・マーケティング系のWebディレクターをWebプランナーと呼んだりもします。
WebディレクターとWebマーケターを兼務する、というのもよくあるパターンです。
Webディレクターへの転職を考えている方は、企画をやりたかったけど、運用管理系のWebディレクターだったので性に合わなかったので辞めた、というミスマッチが起こりがちです。
なので、Webディレクターを目指している方は、自分がやりたいのがどのWebディレクターに近いか?を考えて、仕事内容をよく見て会社を選んでください!