Web業界はやめとけ?Web業界はブラック企業が多い? そんな噂を耳にするけど、実際どうなのか気になりますよね?
結論。Web業界やめとけなのは、適性や会社の選び方次第なので気にしなくていいです!
今回は、元Webディレクターで現役Webマーケターの僕が、Web業界はやめとけと言われる理由8つと、実際どうなのか?を紹介します。
1. Web業界は激務
会社によっては本当。
下請け、孫請け、SES(客先常駐)として働く場合は激務になる傾向があります。
僕は客先常駐WebディレクターとしてWeb制作会社2社で働きましたが、基本的にお客さんの都合で納期が決まり、それが絶対。
「お客さんがいついつまでにやりたい事がある→下請け企業がそれに間に合わせて作る」という構図です。
Web制作会社は担当案件次第で結構大変な時があります。
何度も方針が変わったり、デザインが決まるまでにいくつも案を出したり、修正ラッシュ・・・など。
僕の場合は平均的に月20時間以上の残業があり、忙しい時は月45~60時間くらいでした。
今は事業会社でWebマーケターをしていますが、かなりホワイト。
残業は今は月5~10時間程度で、自分で納期や作業量をコントロールできるので楽。
自分で業務をコントロールできるのが大きいです。
ポジティブに捉えれば、制作会社や客先常駐で働けば短期間で多くの経験を積めてスキルアップできるのがメリットでもあります。
ライフワークバランスで選ぶなら事業会社か元請けに近いWeb制作会社を選ぶと良いです。
2. 給料が安い・稼げない
会社や仕事内容によっては本当。
給料が安い・稼げないが当てはまるのは例えば次のケースです。
・未経験からWeb系の仕事につく場合
・下請け、孫請けの会社で働く場合
・スキルが求められない仕事をする場合
未経験OKの会社は教育コストがかかる分、給料が安くなります。実際僕も未経験からWebディレクターになったときは、年収相場から50万~100万ほど低く、あまり昇給もしませんでした。
Web業界は建設業界と同じく一次請け、二次請け、三次請け…と商流が深くなるビジネス構造を持っている業界。それぞれの発注の段階で営業利益を取るので、商流が下に行けば行くほど儲けが少なくなり、給料も安くなります。
ほとんどスキルがなくてもできる仕事は当然ながら給料が低くなります。いわゆる簡単な市場調査や、原稿をWebサイトに流し込んで更新する、クオリティにこだわらないバナーデザインなど、ライバルが多い仕事です。
結局のところWeb業界は実力次第なところが大きいので、スキル次第で年収1000万円以上も狙えますし、副業や独立も他の仕事に比べてしやすいです。
何はともあれ、まずは経験・スキルを積んで自分の市場価値を上げることが大事です。
3. ブラック企業が多い
これは会社による。
システムトラブル、公開トラブル、表記のミス、炎上案件、長時間残業、休日出勤当たり前、徹夜あり…など。
中にはそういう会社もあります。
ただ、これらの多くは企画を立てる事業会社ではなく、実際にWebサイト・Webシステムを作る制作会社・システム会社で起こることが多いので、事業会社を選ぶといいかもしれません。
あとはなるべくクライアントに近い上流で、下請けの制作会社に発注できるポジションで仕事をするとかですかね。
4. 誰でもできる仕事
仕事内容によっては本当。
たとえば、単にWebサイトを作るだけなら誰でもできる時代。
知識もスキルもなくてもWebサイトを作れる便利なサービスがごまんとあるし、Webデザインの入門教材が溢れているので、参入障壁が大きいから。
ただ、IT・Web業界は人手不足が騒がれているのも事実。
・集客や売上につながるWebデザインが作れるWebデザイナー
・Webサービスが作れるなど、高度なプログラミングができるWebエンジニア
・提案と改善ができ、Webの現場を仕切れるWebディレクター
・Webを使って企業のビジネス課題を解決できるWebマーケター
・SEO集客できる、セールスレターが書けるWebライター
・・・など、経験豊富な人材や、高度な専門スキルを持つ人材は常に人が足りていないので重宝されます。
5. AIの進化で将来性がヤバい
仕事内容によっては本当。
色違い・テキスト違いのバナーの量産、原稿を流し込むだけのWeb更新、毎月同じ手順でデータを集計・分析する仕事など。
つまり、仕事のやり方や手順が決まっている定型作業/ルーチンワークが多い仕事、高度な判断や調整を必要としない仕事は将来性があやしくなります。
クライアントと対話しながらビジネス課題を洗い出したり、社内で意見を出しながら企画・戦略を考えたり、ユーザーの気持ちを考えてユーザーに寄り添ったコンテンツを作ったり、モノの良し悪しを判断したり、納期・会議・予算・意見などを調整・指揮する、などの仕事はなくならないです。
最近ではWebデザインやライティング、コーディングなどの領域でAIが驚くスピードで進化していますが、AIに指示を出すのはやはり人間で、しっかり指示を出さなければ良いものは作れません。
また、内容の正確性を最終チェックするのも人間。
そういう意味で、AIと人間は共存していく関係です。
6. キャリアが作れない
これは間違い。
たとえばWebデザイナーのキャリアパスで言うと、
・WebデザイナーからWebディレクター
・WebデザイナーからWebエンジニア
・WebデザイナーからWebマーケター
と、いずれもよくあるキャリアパス。
でも実は、Webライターから始めても、Webエンジニアから始めても、Webマーケターから始めてもキャリアパスは同じ数だけあります。
つまり、Web系のキャリアパスは職種の数だけあると言える。
Webデザイナー ⇔ Webエンジニア ⇔ Webディレクター ⇔ Webマーケター ⇔ Webライター ということです。
7. 技術がすぐに廃れる
半分本当で半分間違い。
Web業界は変化がめちゃくちゃ早いから。
デザインもプログラミング言語も、流行りのコンテンツも、使用するツールも、検索エンジンも、どんどん進化したり、新しいものが出てきています。
ただ、Webの始まりであり、根幹となるHTML言語はずっと残り続けているし、配色やレイアウト・強調方法などのデザインの基本原則は今も昔も大きく変わらないこと、読者やクライアント目線のコンテンツ作りなど、本質の部分は廃れない。
日々勉強し続ける必要はありますが、それが楽しいところでもあります。
8. 離職率が高い
間違い。
IT業界全体の離職率は厚生労働省の雇用動向調査の令和4年上半期のデータで6.4%。
これは、離職率の平均8.7%よりも少ないです。
ただ、このあたりは人によるところが多いと思います。
周りを見ても、辞める理由も忙し過ぎてメンタル・体力ともにきつくて辞めた、給料が安いから辞めたなどのネガティブなものも聞きますが、スキルアップやキャリアアップを目指した転職、起業・フリーランス転向など、ポジティブな理由で辞めたというケースも多いです。
まとめ:Web業界やめとけ説は気にするな!むしろおすすめな理由
あらためて結論。Web業界やめとけなのは、適性や会社の選び方次第なので気にしなくていいです!
実際にやってみないと分からないです。
僕はWeb業界に入ってから、クリエイティブな仕事にやりがいを感じるし、業界のスピード感や新しい発見の連続で成長を感じられるなど、とても楽しく過ごしています。
Web業界に入って本当に良かった!!!!
なので、Web業界って何か面白そう!という興味を大切にしてください!
とはいえ、いきなり未経験でWeb業界に飛び込む際には勇気がいるので、まずは適職診断で自分がWeb系職種に向いているかを調べておくと安心です。
自分の適職を調べるには、全147職種の中から自分に向いている仕事と向いていない仕事がわかるミイダスのコンピテンシー診断がおすすめです。
また、あわせてWeb業界で働く友人や、転職エージェントにもWeb業界の働き方や転職相談してみましょう。
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