食品メーカーに興味があるけど「食品メーカーはやめとけ」と言われるし、このまま目指して良いのか、不安ですよね?
結論。この先ずっと食品業界でキャリアを作ろうと考えている人ならおすすめ。そして、本社勤務なら勝ち組です。
今回は新卒で大手食品メーカーに入社して物流センター配属となり2年半働いた僕が、食品メーカーやめとけ説は実際どうなのか?詳しく解説します。
食品メーカー時代の僕のプロフィール
僕は新卒のとき、「花形な業界イメージ」と「将来的に企画とかできたら良いな」、という甘すぎる考えで食品業界を志望しました。
で、がんばってなんとか300倍の倍率を突破して大手食品メーカーに入社。ただ、配属先が物流センターになり、花形とは真逆の環境で働くことになりました。
当時の僕のプロフィールは以下の通り。
配属職種:物流管理(総合職採用)
勤務地:神戸にある物流センター
仕事内容:入出庫管理、在庫管理、4Sなど
勤続期間:2年半
そんな僕が食品メーカーで2年半働いてみて実際に感じたことがこちら↓
実際に働いて分かった「食品メーカーやめとけ」な理由
若者がいない
僕を除いた職場の平均年齢は50歳くらい。
ガチ。盛ってない。
おじさんだらけ。若者がいない。
窓際族の溜まり場かよ、と思ったくらいに若者がいない。
2年半で年下の新人は誰も来なかった。
ただ、人生経験豊富なおじさん・おばさんたちはめちゃくちゃ気を遣ってくれるし、話しかけてくれるし、これまでの会社の歴史とか、経験とか、色々と勉強になって楽しかった。
一応、現場には協力会社の人が勤務していて、そこは20代〜30代が多く、仲良くしてもらっていました。
スキルが身につかない
仕事は毎日がルーティンワーク。
朝・昼・夕の巡回、4S、担当商品の入出庫状況の確認、月末の棚卸しの無限ループ。
むしろイレギュラーはなるべくあってはならない仕事だった。
食品業界の物流という超ニッチな業界でキャリアを作りたい人には良いが、どこにでも通用する汎用スキルを身に付けたい人には合わない。
これは第二新卒の転職で強く感じた。
ちなみに、僕の後に辞めたおじさんは、配送ドライバーに転職したらしい。
物流つながりのキャリアなら有利かも。
休みが変則的
休みは水曜日と日曜日の週2日。
祝日は出勤日でした。
物流センターは365日稼働なので、GWやお盆や年末年始も連休はなし。
有給を使おうと思えば使えたけど、休んでもやることがなかったので使わなかったです(笑)
配属チームによっては、早番と遅番の人がいたり、夜勤ありのシフト勤務の人もいました。
でも、休みについては案外、不満は少なかった。
1日か2日働いたらもう週末だったし、平日休みは何かと便利だったので。
労働環境が良くない
チルド商品を扱う物流センターだったので、商品を保管しているエリアは、基本的に冷蔵庫と同じ温度。
上着を着ないと凍える。
あと、肉体労働もある。
商品を移動したり、廃棄物を処理したりなど。
重いので、気をつけないと足腰やられる。
物流センター内はフォークリフトが走り回っているので気をつけないと接触事故が起きる。
店舗から返送されてきた不良品の廃棄処理もする、新人だったからトイレ掃除や換気扇のフィルター掃除もやってたので、衛生的には良くなかった。
服装でモチベーションが上がらない
髪の毛ネットをかぶり、その上からヘルメットを被り、ジャンパーを着て、防寒着を着て、上から安全ベストを羽織る。そして、安全靴を履く。
とにかくダサくて、服でモチベーションが上がることは皆無。
「新しいジャンパーが届いたぞ」となっても、誰が選んだんだよ・・と思えるくらいさらにダサい服が支給されてテンションが上がることはない笑
髪を切って、お気に入りのシャツを着て靴をピカピカに磨いて、るんるんるん・・・というのはマジで一度たりともない。
評価が減点方式
賞味期限が前後しない出荷管理、期日通りの配送、在庫が合うのは当たり前としてみられる。
なので、何か1つでもミスが起きたら減点される。
ただ、伝票処理もれにより在庫数が合わないとか、出荷先を間違えた、賞味期限の新しい商品を先に出荷してしまった、湿気で商品の箱が潰れたとか、配送時に急ブレーキを踏んで商品が破損したとか、毎日のようにミスが起こる。
で、「何でや?」と怒られ、原因と対策を練る。
褒められると伸びるタイプだった僕には合わなかったなー(笑)
問題解決力と推理力はめちゃくちゃ鍛えられましたけどね。
閉鎖的社会
物流センターは閉鎖的だ。
いつもの決まった顔ぶれで、ルーティンワークをこなす仕事。
なのですぐに顔を覚える。
外部との接触はたまに営業担当が急ぎの商品を取りに来たり、不定期で人がジョブローテーションする、くらい。
当然派閥があり、どこに属するかで仕事のやりやすさが変わる。
大手だと全国転勤がデフォルト
大手は全国に物流センターがあるので、2〜3年で転勤がデフォ。
実際、地元に配属されたのは定年間際という人もいた。
転勤が嫌な人は合わないと思う。
それでも2年半働けた理由
1. 人に恵まれた
そんな環境でも、僕が2年半働けた理由は、人に恵まれたから。
東京から1人やってきた生意気な僕を、神戸の人たちはみんな暖かく受け入れてくれた。
上司も先輩も尊敬できる人だったし、時に喧嘩することもあったけど、笑いの絶えない日々を送れた。
新卒で勤めた食品メーカーを辞めたあと、東京に戻って2社連続でブラック企業に入社することになりますが、今考えても、やっぱり何だかんだ言って選ぶべき基準は「人」なんだなと思います。
2. 給料・手当も満足
dodaの平均年収ランキング2022年版のデータで食品メーカーの平均年収は411万円。
全体の平均年収が403万円なので、平均的だ。
ただし、大手食品メーカーだと手当が大きい。
給料とは別に住宅手当が5、6万出たり、家族手当、単身赴任手当など、手当が多く出る。
僕は大手だったので、新卒一年目の一人暮らしでも月に10万円以上貯金できた。
なので、給料・待遇面は満足でした。
結論:食品メーカーは本社勤務なら勝ち組です!
結論。食品業界で長く働く予定の人におすすめ。そして、本社勤務なら勝ち組です。
なぜなら、食品メーカーのホワイトな働き方、キラキラした仕事のイメージは全て本社のことだから。
物流センターとか工場勤務になったら、マジで地味な仕事だし、仕事内容や労働環境など決して自慢できるものではない。
何よりニッチなスキルしか身に付かないので、転職では同じ業界・職種への転職が基本になる。
※簡単な仕事を探していたり、淡々と、黙々とルーティンワークをこなす仕事が良い、という人には工場や物流センターの仕事は合うと思います。
とにかく、食品メーカーに興味がある人は、自分の適性と配属先が合うかが超重要です!
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