Webディレクターをしていると色んな「困った」「トラブった」に出くわします。
今回はそんなWebディレクターあるあるを、元Webディレクターの僕の経験談から紹介します。
Webディレクターを目指している人は、「Webディレクターってこんな仕事なんだ」と、現場のイメージを掴んでもらえると嬉しいです。
Webディレクターあるあるを僕の経験談から紹介
1. クライアントから任されたはずなのに修正が多すぎる
クライアントによっては「お任せします」と言ってくれるのは良いですが、こちらの案を提出すると豹変、、。
修正、修正、修正、、、、の修正ラッシュ。
何度も何度も修正が多すぎて、終わりが見えないことがあります。
「お任せ」してくれたんじゃないの!??って感じです。
個人的にはこれが一番辛いです(笑)
僕の場合、構成案の段階で最高で8稿(8回提出する意味)まで行ったことがあります。
構成案で、です。
デザインはしていません。
いや〜、参りました。
2. デザインのイメージがふわっとしすぎて決まらない
「オシャレな感じで」「女子ウケするデザインで」「万人にうけるデザインで」など、クライアントのデザインイメージがフワッとしているパターン。
これは、場合によってかなり厄介なんですよね。
「オシャレ」や「女子ウケ」「万人ウケ」が何を指しているのか、色なのか、写真なのか、イラストなのか、フォントなのか、動画とかを入れるってことなのか、動きをこうするってことなのか、、、などなど。
一つずつ確認が必要です。
それでデザイン案を提出しても、「やっぱり何か違うんだよね」なんてのもザラ。
「何か」って何ですかーーーー!???を確認する日々。
最悪、制作しなおしなんてことも、、。
Webデザイナーにヘソを曲げられないように/修正を拒まれないように、普段からWebデザイナーと仲良くしておきましょう(笑)
3. クライアントが言うとおりに作るとダサくなる
考えに考え抜いて、クライアントの目的を叶えるピッタリの提案をするも「ちょっと違う」とされるパターン。
これも結構あります(笑)
とくにクライアントの業界が古くからあるような業界だと、トレンドや今風のスマホファーストのデザインが受け入れられないケースがあります(汗)
それこそ、古のホームページのようなものを望まれる場合があるんです。
ユーザーの仕様デバイス、使用感、トレンドなどさまざまな理由でこうなっていると説明して、妥協点を探るのはなかなか骨が折れるところです。
4. Webデザイナー・Webエンジニアの言う通りにしたら使いづらい
WebデザイナーやWebエンジニアの言う通りにWeb制作を進めると、「なんか使い辛い」「分かりづらい」が発生するパターン。
Webデザイナーが自身の個性を主張するタイプだとデザインがイメージ重視で内容が伝わらなかったり、ゴリゴリのエンジニアタイプだと導線や操作性が悪いなど、「ユーザーが置き去りにされる」ことがあります。
プロジェクトの目的、ユーザーの操作性・体験を共通ゴールにすることが大事です。
5. 耳タコの「ブラウザのキャッシュをクリアしてください」
クライアントの修正依頼を反映して再提出するも、「依頼した箇所が直ってないんだけど」と連絡が頻発する件。
これ、めちゃくちゃ多いんですよね。
同じ担当者の方に2回や3回じゃきかないくらい言うとかもあります(苦笑)
原因はブラウザの古いキャッシュがデザインに影響していること。
テンプレートは、「表示が崩れる場合はブラウザのキャッシュをクリアしてください」
6. 無茶な納期を言われる
「急ぎだから●月●日納品よろしく!」と、無茶な納期を言われるパターン。
僕の場合は、12月末の年の瀬に、「新年1/1に新しく会社を立ち上げるのでホームページを間に合わせて」と言われたことがあります。
納期は実質10営業日。
その中でデザイン、コーディング、サイト公開までしてほしいとの依頼。
年末で、社内は忙しいし、協力会社もいない、年末年始休暇に入るというタイミングでの依頼。
リソースさえあればできないことはないですが、このときは流石に無理と判断してお客様にその旨連絡。
最短で、トップページ1ページだけなら1/5には公開できること、残りの下層ページは1月中に納品してサイトが完成するなどの妥協点を探って対応しました。
お客様は神様ではないので、無理なものは無理と伝えましょう。
ただ、できる限り要望に応えるのも大事。
できる範囲のベストを尽くす(無理はしない)が大事。
7. 無茶な予算を言われる
「20ページ構成のWebサイトで予算●●万円で」との依頼。
工数を見積もってもあきらかにコスト超過。
お客さんにその旨伝えるも、それ以上は予算が下りないと引き下がらない…。
WebディレクターだけではGOを出せないときがあります。
そんなときはWebプロデューサーや営業担当などに相談して、「先を見越して今回は赤字で受ける」だったり、「別の案件に予算をつけてもらう」、「別の仕事も合わせてもらう」などを決めて切る抜けます。
8. 責任を一方的に押し付けられる
テキスト、リンク先、金額など、納品物はクライアントの最終検品も経て納品が基本。
でも、案外OK→公開した後にここが違うよって言うのがあります。
お互いに「確認不足ですみませんでした」となればいいのですが、中には「なんでちゃんと検品してないの?」と一方的に押し付けられることも、、。
(え、でもお互いに確認してOKって言ったじゃないですかーーー!と言える場合は良し。政治的な問題、力関係の問題で言えずに泣くケースも多い)
少なくとも、了承をもらったエビデンスは残しておきましょう、、。
9. 担当者と連絡が取れなくなる
案件が炎上したり、残業過多になると担当者と連絡が取れなくなることがあります。
単純に謝罪や打ち合わせに追われて連絡がつかない、というパターンや、ときに雲隠れしてしまうことも、、。
担当が一人しかいないとこうなるケースが多いので、サポートに入ってもらったり、普段から信頼関係を築いておくのが大事、ですね。
10. 資料が多すぎて読むだけで疲弊する
仕様書、って結構厄介なときがあります。
官公庁や金融系など、セキュリティがガチガチのプロジェクトや、壮大なプロジェクトだと特に。
それこそ、添付資料が10ほどもあって、しかもそれぞれが超大作、、、。
内容を読み込んで理解するだけで疲れちゃいます。
時間に余裕をもって、できれば資料の受け渡しだけではなく対面でじっくり話を聞けると良いですね。
11. ファイルが重すぎて送れない
特にPhotoshopやIllustratorなどのデザインデータや、写真素材が重すぎてクライアントにメールで送れないパターン。
自社のメーリングソフトで弾かれる、相手のメーリングソフトで弾かれる、ファイル便だとセキュリティ上受け取れない、など。
僕もありましたが、セキュリティ上、データはメールでしか受け渡しができない案件があり、そのために修正指示書の書かれたエクセルのシートを3分割して、メールで3回に分けて送信なんてことをしたこともありました。
FTPやGoogleドライブなどのクラウドストレージ経由、Backlogなどのチャットツール経由で送れないか?確認してみることですかね、、。
12. 納品間際でプロジェクトが消失
がんばって難しい案件を進めて、デザイン完了、コーディング完了、納品完了!となったのにプロジェクトが消失。
こんなことがあるのか?って思いますがあるんですよね。
何らかの原因で新商品の発売が延期になったり、クライアントから支給された商品画像やテキストが薬事法や景品表示法上不適切で審査が下りなかったりなど、こちらでカバーしきれない事態が起きることがあります。
そこで問題になるのがお金は払ってくれるのか問題?
「作業した分は支払い」としてもらうのが良いですね。
クライアントがだだこねてきたら、、上司や営業担当に相談しましょう。
13. 工数管理が甘くプロジェクトが赤字になる
予定していたよりも作業内容が多かったり、時間がかかるなど、プロジェクト予算に対して人件費が多く発生して赤字になるケース。
後出しは良くない、ですね。
コストが超過しそうな場合は、事前にクライアントに相談すれば追加予算をくれる場合や、予算内でできるところまでで良いとしてくれる場合もあります。
Webディレクターとして日々の工数管理はしっかりしておきましょう。
14. 外部サービスの仕様変更に振り回される
外部サービスの仕様変更に振り回されるケース。
Web制作は、SNSや外部サービスを組み込むことも多々。
それらの仕様変更によって欲しい機能が使用できなくなったり、サービスを変更することもあります。
普段からアンテナを張っておいたり、仕様変更時の対応策、代替案を考えておくなどリスク管理をしておきましょう。
まとめ:Webディレクターのあるあるトラブルは予め想定しておけば怖くない
Webディレクターには色々な困った・トラブルあるあるがあること、伝わりましたか?
僕の経験上、困ったあるあるはWebディレクターを始めたてのころに集中して起こり、徐々に減っていきました。
たぶん、経験を積むにつれてトラブルを事前に想定しながら仕事ができるようになったからだと思います。
なので、あらかじめつまずきそうなポイントを知っておくことが大事。
今回紹介した僕のWebディレクターあるあるも参考にしながら、「こんなことが起こるリスクがあるんだな」と頭の片隅に入れておいてください。
未経験からWebディレクターになる方法については以下の記事にまとめています。

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